プロ野球の人気球団というと巨人、そのライバル球団として阪神であるのは50年以上変わってはいません。巨人は伝統ある球団ですが、球団設立してからそうであったわけではありません。
1960年代にカラーテレビの普及によって、試合を球場で見ることができない人でも試合をみることができるようになったことで、選手の知名度が上がり、王貞治、長嶋茂雄などのスター選手が現れ、日本シリーズ9連覇を果たしたことで、巨人の人気が日本全国に広がりました。当時の子供が好きなものは「巨人、大鵬、卵焼き」と言われ、「巨人の星」など巨人を題材にした漫画がいくつも連載されました。また、ライバル球団である阪神も相乗効果で人気が上がり、巨人と阪神がプロ野球を盛り上げてきました。
近年になると、プロ野球選手がメジャーリーグで活躍したり、地域密着型の球団が増えることで、その地域のファンが増え、巨人と阪神に人気が集中していたものが、他球団にも分散されるようになってきました。
野球は日本でも特に人気のあるスポーツのひとつですが、なぜこれほどまでも多くの人に愛されるのかというのはその競技性に特徴があります。
野球は非常に戦略性の高いスポーツであり、様々な選択をすることができます。
そのため、プレイをする側からしても観戦をする側からしても次の展開をあらゆるパターンで予測をして楽しむことができるというのが大きなものとなっています。
また、攻守が分かれていることによってメリハリが付き団体スポーツでありながら、投手と打者の一対一の個人競技的な側面もあるのが人気の理由のひとつとなっています。
攻守交代だけでなくバッターが入れ替わるごとに、ピッチャーが入れ替わるごとにそこでワンテンポおかれることになるので常に集中をして観戦をするわけではなく適度に息を抜きながら試合を楽しむことができるというのも、野球が好まれる理由のひとつとなっています。
そして、豊富なデータが満載というのも情報分析が好きな日本人には向いていて、人気となる理由になっているのです。
2024/10/28 更新